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親の認知度チェックリスト 認知症の「早期発見」をこころがけて

親の認知度チェックリスト 認知症の「早期発見」をこころがけて

今回は、家族が集まる年末年始にむけて
「高齢の親の認知度チェック」をテーマにしました。

介護や相続など、切り出すのが難しい問題は沢山ありますが、
まずは今どれくらい元気かな?ということを
確かめてみませんか。

認知症リスクへの具体的な対策例も挙げています。


 


目次

1. 認知症のリスク
2. 認知度チェックリスト
3. 認知症への対策
4. まずは早期発見を心がけて


 

1. 認知症のリスク

高齢になるほど発症率があがり、
介護する家族への負担も大きい病気


自分が40代、50代と歳をとっていけば、
おのずと両親の高齢化も気になってきますね。

日本では、高齢者を以下のように区分しています。

・65歳から「高齢者」と呼ぶ
・65歳〜74歳は「前期高齢者」
・75歳以上は「後期高齢者」
・85歳以上は「超後期高齢者」



次に、認知症の割合をみていきましょう。
高齢になればなるほど、発症率は高まっていきます。

・65歳以上の約16%が認知症
・80歳代後半なら男性の35%、女性の44%が認知症
・95歳以上なら男性の51%、女性の84%が認知症

※東京都健康長寿医療センター研究所「認知症と共に生きる高齢者の人口」 より


また、認知症とはどういう病気かも確認しておきましょう。

認知症とは
何らかの脳の病的変化によって、認知機能が障害され、
それによって日々の生活に支障があらわれた状態のこと。
認知症は進行性のものであり、今日の医療では回復させることが難しいといわれています。

認知症の介護の平均期間
平均5〜6年。ただし個人差が大きく、1年〜31年ほど差があります。
※2019年「認知症の人と家族の介護と暮らしに関する実態調査」より引用

認知症が引き起こす社会的トラブル
・社会的孤立
・生活困窮
・交通事故
・近隣住民とのトラブル
・介護拒否
・行方不明
・自殺
・介護心中 など

介護する家族にも相当の負担がかかってくることは
誰もが認識していることでしょう。

できれば認知症の初期段階に気づき、
必要な支援を総合的に利用できる体制づくりを行いたいものですね。

 

2. 認知度チェックリスト

年末年始など、家族が集まる機会に
チェックしてみましょう。



※参考:東京都福祉局「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」
※参考:イムス総合サービスセンター「認知症セルフチェック」
※参考:武田病院画像診断センター「認知症チェックリスト」


[チェックするときのポイント]
たまの帰省の場合、会ってからしばらくは認知の症状が見られない場合もあります。
いつもよりしっかりしてみえたり、病院では元気なのだけど、
家族がいなくなると認知症状が出ているということも。

その逆で、「歩幅がせまくなった」など、いつも見ていないからこそ気づくこともあります。

そういったことも考慮して、気になる点が多ければ帰省回数を増やし
何回かチェックを試みることもおすすめします。

 

 

3. 認知症への対策

お金に関すること

認知症の介護には、デイサービスなどの介護サービス、医療費、介護用品代などあわせて
月約8.3万円かかるとされています。

もし施設に入居する場合は次のような費用がかかります。


[公共の介護施設]

特別養護老人ホーム
・入居一時金:0円
・月額費用の目安:5〜20万円

介護老人保険施設
・入居一時金:0円
・月額費用の目安:5〜25万円

介護医療院
・入居一時金:0円
・月額費用の目安:5〜20万円

 

[民間の介護施設]

グループホームホーム
・入居一時金:0〜数百万円
・月額費用の目安:10〜25万円

介護付き有料老人ホーム
・入居一時金:0〜数千万円
・月額費用の目安:15〜30万円


※生命保険文化センター「令和3年度 生命保険に加奈する全国実態調査」より引用


一般的に公共の施設は入居条件が厳しく、
民間の施設は入居しやすくサービスも充実しているといわれます。

三和都市開発では、しばしば「施設入居のために実家を売却したい」といった
ご相談をいただきます。

いま親が住んでいる実家を売却することで、
施設費用を捻出する方法ですね。

ただし、家を売ることができるのは所有者である本人だけですので
認知症になってからでは遅い
ということも念頭におく必要があります。

認知症になったときの財産管理リスクに対応するには、「家族信託」の検討もおすすめします。

関連記事 ▶︎「家族信託」のすすめ〜認知症になる前にしたい財産管理〜

 


支援を受けるための対策

各市町村には「認知症初期対策支援チーム」が設置されています。

これは、医療・介護の専門職で構成された
認知症の早期発見と早期対応を目指して活動する
専門チームです。

認知症疑いの方の自宅を訪問したり、
ご家族と一緒になって対応を考えたりしてくれます。

また、必要に応じて認知症対応の医療機関の紹介や
介護保険サービスの利用をサポートしたり
情報提供も行なっています。

親が高齢で、チェックリストでも当てはまる項目が多く不安な方は
ぜひ地域の「認知症初期対策支援チーム」へ相談に行かれると良いでしょう。

チームの設置場所は各市町村によって異なります。まずは市役所等にお問合せください。


認知症の予防対策

厚生労働省の資料を見ると、例えば頭部外傷がある人、
高血圧の人、喫煙している人、うつ病の人など
発症リスクを高める危険因子についての報告もされています。

認知症は、現在は治すことができないと言われていますが
発症や進行を遅らせる「予防」への取り組みは増えているので
そういった情報を知ることも認知症対策として大切なことです。

特に、認知症の予防には「通いの場」が効果的とされています。

・認知機能低下予防…学びの場、一般聴講など
・社会参加促進…
ボランティア、趣味活動、就労的活動、多世代交流など
・運動機能向上…
体操など


子供がすすめる通りに行ってくれる親もなかなか少ないような気はしますが、
可能性があるならば「上手に」おすすめしてみるのも
ひとつの対策になりそうですね。

 

4. まずは早期発見を心がけて

帰省の際は認知度チェックを

そろそろ兄弟や親戚とも話し合っておかなくてはと
思っていたとしても...

せっかく家族が集まる楽しい時間に、
いきなり「認知症」「相続」「遺言書」といった言葉を出すのも気が引けますよね。

だけど、「あのときこうしていたら良かった」というのはいつも
何か辛いことがはじまってしまった後なのです。

家族を想う気持ちをすこしでも前に進めてみませんか?
まずは「早期発見」を目標にして、
年末年始などの帰省の機会に認知度チェックをしてみましょう。

 


まとめ
65歳以上の約16%が認知症を発症しています。

認知度チェックリストを行なってみて、
あてはまる項目が多ければ医療機関を受診しましょう。

お金、支援情報、予防など、
認知症対策は数多く存在します。

心配な気持ちがあるならば、
まずは「早期発見」を意識してみてはいかがでしょうか。


 

三和都市開発は、「不動産を売却する必要があるかもしれない」と思ったとき、
ぜひお役にたちたいと願っています。
法律の専門家・弁護士との連携もありますのでぜひお気軽にお問合せください。


 


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