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三和都市開発の不動産売却ブログ

[五月病]相続人不在の資産が"さすらいの旅"に出ないように 〜遺贈について〜

[五月病]相続人不在の資産が

ゴールデンウィークが明けて、
メンタル不調が増えるこの時期。

五月病のイメージに重ねて、
相続人不在の"さすらいの資産"へと
税理士の岩佐先生が想いを馳せます。

 


目次
1. さすらいのシーズン
2. さすらう資産も増えている
3. さすらいの遺産の行方
4. 遺贈するときの注意点


 

1. さすらいのシーズン

大型連休の反動

新年度が始まり1ヶ月を過ぎました。
5月になると、ビジネス社会では“五月病”になる人がよく見られます。

五月病とは、緊張や疲れがピークに達した結果、
精神的または身体的なストレス・疲れによって心身に負荷がかかり
脳がうまく働かなくなる状態をいいます。

今年のゴールデンウィークは10連休の会社もありましたね。

5月は3月決算法人の推進があり、暦通りにしか休めなかった私共のような
会計事務所の人間からすれば、羨ましい限りです(笑)

ただ逆に言えば、長期休暇の反動で会社に行くのが憂鬱になる、
何となく体調が悪い等、軽いうつ的な気分に見舞われやすい季節になりました。

“さすらう”人が増えるのが5月なのです。


 

 

2. さすらう資産も増えている

相続人不在の遺産

実は、相続の世界でも“さすらう”資産が増えています。

相続人不在などの理由で国に入る「相続人なき遺産」が、
この10年間で倍増しているのです。

金融機関で10年以上取引が無い「休眠預金」の活用も増えています。

子や配偶者などの「相続人を持たない人」が遺言を残さず亡くなると、
裁判所が選んだ相続財産清算人が債務を返済するなどして遺産を整理し
残りは国庫に入ることになります。

この額が2022年度では768億円となりました。
10年前の375億円から比べて、倍増しています。

国に入ったお金の使途は決まっていませんが、
何らかの歳出に充てられます。


 

3. さすらいの遺産の行方

さすらいの遺産が増加している背景

「相続人なき遺産」が倍増した背景には、次のようなものが挙げられます。

・子や配偶者のいない高齢者の増加
・不動産価格の上昇
・高齢世帯に集中している

総務省が公開している人口推計(毎年10月1日時点)によると、
2012年に約1,519万人だった75歳以上の人口(後期高齢者)は
2022年には約1,936万人と27%増加しています。

後期高齢者の生涯未婚率はこの間にほとんど変動していませんので、
子や配偶者がいない人の数も同様に増えていると推測されます。

このような状況の中で、相続人がいない人の増加と共に
国庫以外の遺産の行き先を模索する動きが広がっています。


遺贈寄附

遺言を残すことでNPOや大学などの団体に寄付できる遺贈寄付です。

2016年に弁護士などが設立した"全国レガシーギフト協会"が運営する「いぞう寄付の窓口」など、
法律や税制を含めて対応する相談先が増えています。

寄付先として人気が高いのは、子供や医療関係の分野です。

例えば、夫を9年前に病気で亡くした女性は、
iPS細胞の研究を支援する団体への寄付を決めたそうです。

大変素晴らしいですね。

 

4. 遺贈するときの注意点

不動産、株式は受け入れが少ない

遺贈寄付にあたっては注意すべき点があります。
それは「不動産や株式といった形式での寄付は受け入れていない団体が多い」という点です。

寄付を視野に入れている不動産については、今から換金処分を検討して下さい。
不動産売却を専門にしている、信頼できる会社にご相談されることをお勧めします。


休眠預金の所在を明らかに

“さすらう”資産の代表格としては、金融機関で10年以上取引が無い「休眠預金」が挙げられます。

休眠預金については、金融機関がまず預金保険機構に移管させます。

預金保険機構が活用できる一部の資金を、一般財団法人日本民間公益活動連携機構に交付し、
NPOなどの子供支援、困難者支援、地域活性化のいずれかの目的を掲げる団体に配分しています。

私たちとしては、休眠預金は絶対に作らないようにしたいところですね。

不動産や株式は換金性の問題がありますが、
現金そのものである預金は絶対に管理下に置いておきたいところです。

実務上では、両親が認知症になり、どこの銀行に口座があるのか不明なまま
相続が生じてしまうケースが多く発生しています。

今のうちから預金口座の所在は100%把握しておきましょう。


資産がみつからない

もう一つの“さすらう”資産としては、
金品を購入した領収証や証明書はあるのに「資産そのものが見つからない」といったケースです。
実物が行方不明になっているのです。

こうしたことにも注意し、両親の資産はしっかり管理しておきたいところです。


 

さいごに

日々の暮らしの中で、五月病のごとく、資産が“さすらう”ことのないように気を付けていきましょう。
そのうえで不動産や株式を一度棚卸し、不要な資産は換金化に向けて行動して下さい。

当ブログを運営している三和都市開発は、
税理士とのパートナーシップを持っています。
相続に関するお悩みや、不動産資産の悩みについて
お気軽にご相談ください。
  

 

【当ブログ執筆者】

TFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト
社会保険労務士法人トップ労務マネージメント
税理士 中小企業診断士 代表兼CEO  岩佐 孝彦
TEL/06-4796-7771    mail/iwasa@tfp-j.com
公式サイト/www.tfp-j.com

 

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